ナムコ
(現バンダイナムコアミューズメント)
発表年:1979年
どんなゲーム?
- ポスト・スペースインベーダー
- 隊列から降下攻撃してくる敵を撃ち落とす
- 以降のゲームのデファクト・スタンダード
目次
ギャラクシアン ゲームレビュー
原文(旧レビュー原文)
スペースシップを左右に操り飛来するエイリアンを撃つ1画面固定のスペースシューティングゲームです。
ポスト・インベーダー的なゲームで、自分が初めて意識してプレイした最初のものでもあります。
飛んできて攻撃してくるエイリアンの内に護衛*2を連れ立ってくる隊長がいて、
その護衛を倒した後に隊長を倒すと800pts入るというのがありましたが、
当初それはまったくのマグレでやってしまい『なに、今の?』などと当惑してましたが、理屈がわかったら積極的に狙うようになります(その意味で初の意識的プレイです)。
当時まだ8才だった自分にとってそのマグレの800ptsが運命を決したらしく、
今日まで続くゲーム狂いのルーツとなっています。
まあ小学生の頃のゲーム・プレイは親にどこかに連れてってもらった時くらいしかチャンスはなかったんですが。
まさに自分にとって『始まりのゲーム』です。
アーケードゲームの新時代を拓いた名作
当時のゲームとして素晴らしく綺麗なカラー描写や印象的なゲーム音などで一時代を築いたスペースシューティングです。
ブームとなったスペースインベーダーの路線を踏襲しながらも、ゲーム作りの水準を一歩先へ進めた紛れもない名作です。
ゲーム内容
- 一画面固定のシューティング
- 自機は左右にのみ移動可能
- 弾は一画面に一発のみ発射可能
- 画面上部に待機して次々と飛来して攻撃してくるエイリアンを全滅させて面クリア
エイリアン側は色分けされており得点が異なります。待機中よりも飛来攻撃中に撃破が高得点。旗艦機が隊列に2機(匹?)存在。護衛を2機伴って飛来する場合があり、その場合護衛2機を先に撃破してから旗艦機を撃破すると800点。
スプライトによる画面描画
このゲームには私は当時かなりインパクトを受けました。インパクトを受けた点を挙げると
- これまでの多くのゲームが単色表示、または1キャラ1色表示だったりの中、いきなりカラフル描写画面
- まるで息づくように上下左右に揺動して機会を伺う隊列
- 滑らかに飛来するギャラクシアン
- 動く方向に応じて向きが変わる描写
などの要素でエイリアンが凄く活き活きしている印象でした。いろいろなサイトでもあるように、この画面描画にスプライト表示技術が日本で初めて使われたようです。私は専門外で詳しくは知りませんが、動くキャラクターなどを小さく個別に管理制御ができ、画面全描き変え処理よりも演算が軽いので画面描写が軽快、などの特徴があります。この表示技術がギャラクシアン以降のゲームで主流となります。その意味でギャラクシアンは新時代を拓きました。
続編のギャラガが出てもこのゲームはロングラン稼働していた印象です。
名作の息は長いのです!
ギャラクシアンって誰?
私は随分長らくギャラクシアンとはエイリアンの総称だとばかり思っていましたが違いました。ギャラクシアンとはプレイヤー側のことであり、自称を銀河人類としたものだそうです(出典:wiki)。つまりギャラクシアンとは地球人のことでした。思い込みとは恐ろしいもので、私のこれまでのギャラクシアンの認識が180度ひっくり返りました。確かにデモ画面ではこのように表記してます。
WE ARE THE GALAXIANS
MISSION: DESTROY ALIENS
はい。確かに見覚えがあります。”私たちはギャラクシアンだ。使命:異星人を撃破せよ。”判ります、今なら。しかし当時小学校低学年だった私にはこの英語は「私たちは異星人だ。×××」などと思ってしまい、異星人から地球人への宣戦布告的な意味合いとばかり思ってました。
ギャラクシアン…銀河人と訳すならば連想イメージは宇宙人なんだけど実は地球人!
俺はインベーダー…でいいんだよな?
ギャラクシアンのキービジュアルについて
上のイメージイラストは言わずもがな、ギャラクシアンのキービジュアルです。先の横浜ランドマークタワーでのイベントパックマンのゲーム博物館で展示されていたものです。以前から見知っていたキービジュアルですが、改めて見ると様々な視点で疑問や推測が色々と浮かんできます。
- 太陽のような恒星と金星のような天体が空に見える場所は地球外の惑星?
- ドーム状の人工建造物らしきものが見えるが地球人文明のもの?
- 画面中心の蚊トンボのようなデザインのスペースシップの眼に二人の操縦者らしき頭部が見える
- 機首に機銃らしきものが見えるが戦闘機?複座型で操縦と射撃の役割分担だろうか?
- 羽翼を固定するかのような背頂部のワイヤーは先時代的な技術?
- 腕(アーム)及び掌(パーム)らしき部位は何の用途なのか?
- 虫型スペースシップの推進力と思しきものが見当たらない
私はかなり長らくエイリアンは生身で宇宙空間を飛び回っているものと思ってました。しかしながらこのキービジュアルではエイリアンは人型(少なくとも頭部は)であり、虫型戦闘機に搭乗して飛び回っている…ようです。インベーダーのイメージで見ていたのがいけなかったようです。このキービジュアルを基にエイリアンの攻撃態勢の姿を描きだしてみました。カラーはレッド・エイリアン。
なるほど納得しました。あのエイリアンの姿形(すがたかたち)は虫型戦闘機だったのですね。
ギャルボスの名前のルーツ?
そうすると新たな疑問が浮かびます。それはエイリアン側の隊長ボス・エイリアンがギャルボス(ギャラクシアン・ボス)と呼ばれていることです。ギャラクシアンとは地球人類側の呼称なのに何故エイリアン側のボスにその名前が付いたのか。確かにギャルボスはエイリアン側の旗艦機の設定ですので、一体いつからあれをギャラクシアン・ボスと認識していたのか。記憶を探り思い当たる節がひとつありました。ギャラクシアン稼働の翌年に同じナムコから発売されたパックマンです。当時のプレイヤーはパックマンの面(ステージ)の識別をボーナスフルーツの種類で判別していましたが、そのフルーツの中にギャラクシアン・ボスが存在しており確かにギャルボス面と呼んでました。なるほど、自分で凄く納得です。特に公式に記述がある話でもないとは思いますが。
今回ちゃんと調べてみて良かったよ!
君のような奴は結構いると思うぞ!