べんべろべえ 80年代感あふれるどたばたアクションゲーム

レトロゲーム
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タイトー べんべろべえ

タイトー
発表年:1984年

どんなゲーム?

  • 火事の建物内、障害を乗り越えて恋人を救い出す1画面アクションゲーム
  • 登場キャラが一様に濃ゆい・妙な通り名がある
  • 80年代ドタバタ漫画のノリ

タイトー べんべろべえ ゲームレビュー

原文(旧レビュー原文)
マンションの火事を消し止めるべく消防士(?)であるプレイヤーは消化器を以て全ての炎を消していくゲーム。と、言ったら簡単ですがこのゲームは断言します。オカしい、イっちゃってる、最高!プレイヤーキャラのデザインもさることながら、マンションの住人の連中がどれも切れまくっていて、せっかく助けにきてんのにプレイヤーを踏み越えて逃げていく群集やいきなりドアを開けてカメレオンよろしくベロでプレイヤーを巻取る奴etc。また炎の様がやたら人間じみてて小さい時から大きくなるにつれて態度のデカさも変わるという生意気ぶり!またプレイヤーはジャンプすることができますがその軌道がえらく不自然かつ長距離。もう全てが最高にアナーキー!願わくばもう一度マジでプレイしたい念願のゲームです。

個性?理不尽?今となっては至高の80年代感ゲーム

火事場の建物の中で火を消化しながら取り残されているヒロインを救出するゲーム…と書けば至極まともなゲームにも思えます。しかしながら、そのテイストというか味付けがコミカルドタバタに全振りされています。
登場キャラクターもいちいち妙です。プレイヤーの操作するキャラの名前が学芸大のダミちゃん、救出するヒロインの名前が新潟のなおちゃんなど。名前の前にひとつ地名がついているキャラクターがなんか多い。

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学芸大とつくキャラは主人公の他に学芸大のジャンパーさんがいる!

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他のキャラの名前もクセが強め!

操作

  • レバー 左右移動。レバー下でしゃがみ。しゃがみながら左右移動可。階段またははしごで上下移動
  • 消化ボタン 消火器から消火剤(水?)を噴射。ボタン押しっぱなし+レバー上下で角度をつけて消火剤の届く距離調整。
  • ジャンプボタン ジャンプ。左右ジャンプは歩くより早い

強烈に記憶に残るゲーム

他のサイトでも書かれていますが、このゲームはひどく出回りが悪かったようで滅多にゲームセンターにありませんでした。私も当時はタイトーの直営店でしか見たことがなく、しかもすぐに消えてしまったと記憶しています。ですので実プレイ回数はそれほど多くはありませんが、それでも強烈に記憶に残るゲームです。

強烈に記憶に残る理由の数々

  • 突然出現してくるコミカルなキャラの数々
  • 最初は何が何だかわからないうちに死ぬ
  • 意味がわかってきても理不尽に死ぬ
  • 歩くよりもジャンプした方が早い、軌道がなんか変

さらに当時の私になによりインパクトがあったキャラが日吉の大ナマズというキャラ。制限時間が無くなってくるとスタート地点から一定の速度で通路を順にトレースしながらプレイヤーに接近してくる無敵キャラ。永久パターン防止というより(タイム制なので永久不可)プレイヤーにステージクリアを促すケツ叩き?キャラ。この日吉の大ナマズの何がインパクトかと言うと、その姿形と大きさと動きの異様さが私的にトラウマ級に不気味。プレイヤーよりもでかいサイズの大ナマズで、尾っぽが人面。フロアを無機質的に滑るように進みプレイヤーに近づいてくる、という映像がひどく頭に残ってます。ナマズの身体のツヤの表現でしょうが、ちょうど丸くツヤで光る箇所に目があるためひとつ目のナマズの妖怪のようにも見えます。

ナマズ
日吉の大ナマズ
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小さい子供が見たら泣くレベル!

ミスの要因が炎と接触以外にもいくつかあり、また様々な登場キャラ毎との接触で気絶したりミスしたり。当時は少し分かりにくかったと思います。覚えてるのはドアから出てきて走って逃げるスズキ ヒロくんというキャラ。接触で気絶ですが気絶している時に出てきて起き上がった瞬間にまた接触して気絶。なかなか起き上がれずに炎に接触してミス、のような目にあってました。川崎寮のカズヤくんというキャラも強烈。ドアを開けてプレイヤーを長い舌で巻き取り連れ去りドアを閉め、プレイヤーをランダムに他のドアから排出するキャラ。ドアの中から巨大で真っ青な顔面がカメレオンばりにプレイヤーを舌で巻き取る絵面はトラウマ級のインパクト!なんか真っ青な顔に真っ黒な目が怖い!先ほどの日吉の大ナマズといい、この川崎寮のカズヤくんといい、ましてこのゲームのタイトルべんべろべえと相まって奇天烈な出で立ちの主人公が妖怪退治するゲーム、と言われても違和感ありません。

川崎寮のカズヤくん
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宇宙人の俺が言うのもなんだけど、これはアウトだろ!

80年代の時代感

時代感のキーワード

私がこのゲームに勝手に感じる時代感のキーワードがこちら。

  • 肩パッド
  • ハウスマヌカン
  • ペンション
  • チェッカーズ
  • Dr.スランプ

別に時代遅れと言ってる訳ではありませんが、このゲームから感じるそこはかとない80年代感が秀逸。なんなら上記に・ソフトスーツ を加えても可。淡いペールトーン使いだからなのか、登場キャラのドタバタ感だからなのか。

80年代の漫画にも似てる

特筆すべきはこのゲームの主人公学芸大のダミちゃんとヒロイン新潟のなおちゃんが相思相愛ラブラブを隠さないところ。以前から思ってましたが、このゲームの雰囲気は80年代漫画のさすがの猿飛The♡かぼちゃワインに相通じる気がします。

80年代の学生恋愛にまつわる話

80年代当時、学生達があまり大っぴらに僕たちラブラブです!などと公言することが憚れる(はばかれる)ような世の中でした。そういうところを誰かに見つかりでもしたら、すぐにあいつらイチャイチャしてる、やらしい等と噂が立ってからかわれるような時代。女の子と付き合うどころか自分は誰が好きのような情報は他人の恋愛事情に異常に執着する連中達にとって特ダネの大好物なので、絶対知られてはいけないトップシークレット、なもんです。

「私は〇〇さんが好き」。もしこれが広まったらどうなるか。こうなります。

他人の恋愛事情に異常に執着する連中達の動き

  • case1 大人数が無理やり二人をくっつけるように身体を相手に押し込む
  • case2 好きと判明した相手に勝手にあいつが君の好きだって!君はどうなの?と聞きに行く
  • case3 お節介どもが勝手に会議を開く。議題は二人をどうやってくっつけるか?
  • case4 相手と二人きりの状況を意図的に作り出しみんなで遠巻きに観察する
  • case5 早く告白してやっちゃえよ、などと勝手に状況を加速させることを強要する←現状に飽きたから
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下衆な連中にとって他人の恋愛事情はそれはもう大好物なのさ!

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一定の確率でそういう奴らは必ずいる!

そんな恋愛が微妙にタブー視された80年代な学生時代を過ごした我々世代からすると、今どきの学生たちの大っぴらなラブラブぶりを見ると隔世の思いがあります。時代は変わったな、と。

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恋愛が微妙にタブー視が信じられない?

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80年代はマジこんなんだったよ!

まとめ

淡いペールトーン調の画面、某ルー○ックワールドのようなドタバタ、80年代によく見かけたタッチのデフォルメコミック調のイラストなど、このゲーム特有の雰囲気があります。

私もそれなりにゲームをやってきてそれなりに攻略もできるのですが、このゲームはなんというか掴む前にゲーセンから消えてしまった幻のゲームです(あくまで当社比)。
同じくタイトーのシューティングゲームハレーズコメットと同じ基盤を共用していたのでそちらに持っていかれたとのことですが、勿体ない話です。
登場キャラに同社のゲームちゃっくんぽっぷからちゃっくん、エレベーターアクションから黒服ガードマンが登場します。

レビュー原文でも書きましたが、もう一度プレイしたい念願のゲームです。当時はファミコンなどへの移植はありませんでしたが、現在ハムスターからアーケードアーカイブスのシリーズで任天堂Switchなどのハードに移植されています。Switch持ってないんですよね(2023年6月購入しました)、まだ。もし購入したらこのべんべろべえは絶対にやります。今にして思えばこのゲームの隠さないラブラブぶりが当時は照れ臭かったのかもしれません。記憶が蘇る時にその時の感情も蘇ります。当時に感じた照れ。もはや親父になった今、思い出したいものですね。

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ヒューヒューだよ!

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それも懐かしいね!

余談

先日仕事で車で移動中にピンとくる物件を発見。ちょうどこのレビューを上げたばかりだったので頭にあったのかもしれません。画像を見て頂ければお分かりの通り、まさにこのゲーム、べんべろべえ感が満載過ぎるアパートメントが素敵過ぎる!周辺から異彩を放つ確固たる存在感。やっぱりTHE☆80年代、古いのか新鮮なのかいまいち分かりません。

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THE☆80年代のテイストとは?こちらの画像が参考になります!

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この感じ…!まさにTHE☆80年代だね!

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何周目か知らないけど80年代ファッションや音楽が若者にブームだとか?

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DURAN DURANとか肩パッドイケてるらしいぞ!

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DURAN DURAN…後半よりもNew Moon on Monday とか Girls on Film 辺りが好みだな!

迎麻1UPらっきー

迎麻1UPらっきー

レトロゲームの追憶、IT系、自身の近況、フィットネスについて書き綴ります。記事へのコメントなどはX(旧Twitter)まで。

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