実は私はキャリーストーリーというGPS連動型のスマホゲームを継続してやっておりました。このキャリーストーリー、簡単に言うと
- GPS搭載のスマホを持って
- 都道府県市区町村を跨ぐ移動をして位置を登録することで
- ゲームを有利に進められるアイテムがランダムで入手できる
- シナリオ順処理型
のゲームです。
このキャリーストーリーを私はサービス開始から今まで12年間やっておりました。そしてこの度めでたくこのゲームから脱却できる運びとなりました。理由は2024年1月末をもってサービス終了となったからです。
長年に渡って継続してきたゲームが終了する。さぞや喪失感に暮れると思いきや、まさかの開放感に満たされました。それも普通じゃないくらいの。この記事ではその辺の心情を自分でも整理するつもりで書いてみます。
目次
惰性でプレイ 無意味な義務感からの脱却
サービス終了を知って
そもそも私は2024年1月末でサービス終了とは知りませんでした。本当に前日までは普通にやってました。で、1月29日の朝にいつも通りにサイトを見てみたら503 Service Unavailableの表示。このゲーム、もともと定期的に配信していたイベントシナリオが更新されなくなっておりましたが、定番のシナリオだけで細々と存続していくのかと思いきや
いよいよ終わったかな
とも思う訳です。少し時間が経っても503のままなのでX(旧Twitter)で情報を確認すると2024年1月31日でサービス終了との情報。
なるほどサーバーも落ちる訳だ…!
まだ期日じゃないのに!
サービス終了すると知ってまずはやっぱりなくらいに思ってましたが、次第に喪失感よりも開放感が強く感じられるようになってきました。
もう今までやってたあの作業やらずに済むんだ
と。
遊びのつもりが義務感めいた作業に
では今までやってたあの作業とはどんなことをやっていたかというと
【一日一回の作業】
- 毎朝の通勤時に乗降客の多い東京駅を擁する東京都千代田区で位置を登録し
- 乗り換えの合間にその日出かける方面に合わせて預けられているキャラをピックアップ
【一日複数回の作業】
- 仕事で移動、都道府県市区町村を跨ぐ度に位置を登録して運んでいるキャラの未到地を塗りつぶし、確率で決まるアイテムを得る
- 運んでいるキャラが少ない時や、復路の時、或いはより良い条件のキャラに受け変えする時に新しく位置登録した地域毎に預けられている(待機している)キャラをチェック。条件が良ければピックアップまたは受け変え。待機キャラがいなかったり条件が悪ければまた次に位置登録した地域で待機キャラをチェックする。
- その日の最終位置登録地点で運んでいるキャラをリリースする
慣れてしまえば上記の一連の作業も簡単ですが、地区を跨いだ移動をした際の作業は20秒〜60秒程度の手間暇がかかります。この20秒〜60秒程度の手間暇を例えば〇〇市から××市に移動した際に費やします。
この作業は休日など移動の少ない時は一日3回程度だが、仕事だと通勤だけで一日11回×2(往復)。加えて取引先に出向くと例えば東京から横浜市であれば5回〜8回×2 (往復)、群馬県高崎市や伊勢崎市に向かうと17回×2(往復)くらいの回数行います。作業時間そのものはたいして多くはないものの作業の回数が嵩むとそれなりの作業量になります。移動している際に区域が変わったと認識した際に、最初に必ず行う作業として意識的に優先して行っていました。それも12年間毎日。
これをもうやらなくて済む
もうやらなくて済むという感想がでた自分に驚きます。別に嫌々やってた訳でもなくむしろ好き好んでやっていたはずなのに。
プレイの動機としてせっかく地域を跨ぐ移動があるからやらなくては勿体無いという考えは確かにあったし、移動登録の取得アイテムの数を最大化したいという考えで位置登録の度に待機キャラをチェックしたり…。
自分では遊びのつもりだったのがいつの間にか義務感めいた作業となり変わり、日々時々自分の意識と時間を優先的にゲームに費やしていた自縄自縛状態だったということが今回のサービス終了でやっと自覚できました。
実際仕事で移動している時、地区を跨いで移動した時に費やしていたはずの作業の時間。何もしなくていい甘美ですらある伸びやかな開放感がとても心地よい。スマホを見てた時間が景色を見る時間に変わりました。
今までなにやってたんだろ?
今回のサービス終了で被るものは
- 今まで貯めていたアイテムが全てパー
- 手間暇かけて育て強化したキャラが全てパー
となります。
先述のように長年に渡り自分のリソースを費やして積み上げてきたゲーム内資源が消えてなくなる訳です。これが時々見かけるネットワークゲームのサービス終了を知ったユーザーの気持ちなのかとうかがい知ります。普通にふざけんな運営と思うでしょうね。これが課金までしてキャラを育ててランキング上位に位置していたりしたら
理不尽に全てが無くなる
思いでしょう。何十万円も費やしたりしてたら金をドブに捨てた気分は元より、ランキング上位プレイヤーであるという存在意義まで消滅です。普通にふざけんな運営と思うでしょうね。
私の場合はサービス終了で腹が立つ思いより、もうやらなくて良いという開放感でいっぱいでした。今まで自分を縛っていたルールが消滅して、いかにこれまで自分で自分をすり減らしていたか気づけました。
無自覚のスマホゲーム依存が怖い
実は今年はX(旧Twitter)をしっかり本腰据えて発信しようかと考えておりましたがやめました。SNSでの情報発信となると、多分今回のキャリーストーリーよりもっと酷いことになりそうだと予感します。発信に反応が得られることは楽しくもありますが変なコメントにも悩まされることもあるでしょう。今まで通りROMに徹していた方が私には良さそうです。
今まで12年間毎日の習慣のようにやっていたことをこれからやらなくても良い、という解放感が最高!
聞くけどさ、そのゲームやってて楽しかったん?
…完全に惰性でやってた!
やめる切っ掛けできて良かったじゃん!
これを読まれた皆様にもスマホゲームに限らず知らず知らず無自覚に、絶えず自分の時間と意識を消耗させているものはないでしょうか。ただでさえサラリーマンとして好きで働いている訳でもない仕事に自分の多くの時間と意識を持っていかれているところに、そういうものにさらに時間と意識を持ってかれていたら、自分が自由に使える資源は目減りするばかりです。今回の件は本当に良い気づきでした。
そして新たなGPS連動型ゲームへ
これまで挙げてきたような出来事を経て12年間やり続けていたGPS連動型ゲームをやめることができました。一日の中に散りばめられた細切れの作業から解放されたことが実に清々しい思いです。
しかしですがタイミングがいいのか悪いのか。実は今年に入ってからまた新しいGPS連動型ゲームを始めておりまして。
PIKMIN BLOOM
【簡単な説明】
- 現実世界とゲーム内世界の地図情報が連動(共有)している
- 現実の道路を実際に歩くことでゲーム内の道路にピクミンと花を咲かす(生やす?)
- ピクミンを増やして世話してデコピクミンと呼ばれるコスプレを楽しむ
- ピクミンに様々なおつかいイベント
- フレンド連携ができる
- 一日の終わりにその日の総歩数、移動範囲などの振り返りと記録
毎日の歩数管理にもなるし、ピクミンというゲーム自体まだやったことなかったりで、今年早々からプレイを始めました。同じGPS連動型ゲームでもキャリーストーリーと違って細かな位置登録などなく、簡単な操作である程度ほったらかしでも良いので気楽なもんです。その代わりに一日の歩数が気になるようになりました。
結局GPS連動型ゲームやめてないじゃん!
これは健康管理になるからいいんだよ!
最後にキャリーストーリー運営様、12年間お疲れ様でした。
全く課金せず無料でしかやってなかったからサービス終了したんじゃない?
!…(そうかもしれない)